スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

妖怪ゴッホ 観覧。

幽霊・妖怪画大全集 大阪歴史博物館。
ゴッホ展 京都市美術館。
先週大阪に行ったついでに観覧。面白かったです。
幽霊・妖怪画展は妖怪が面白かったです。妖怪画をまとめて見る機会は初めてでしたが、それでもどこかで見た記憶がある絵が多いということは、妖怪の名や絵を見る機会が多かったのだろうなぁと思いました。鬼太郎の影響か?
本当に色々な妖怪がいるし、人の想像から生まれたものだから、誕生した時代の何が罪悪だったのかもわかるような気がしました。人や動物・植物からモノまで、なんでも神様や妖怪とか別のものに成るという考え方は、現し世の姿はかりものの形で、何かをきっかけにどうにでも変わる。という思想を絵として体現されたものではと思いました。
作成時期を見ていると、江戸〜明治って繋がっていたんだなと実感。俗にいう「明治っぽい絵」の様な江戸の絵がありその逆もあり、少なくとも絵の流行としては2つの時代に断絶はなく、続き物だったんだなと感じました。

ゴッホ展も面白かったです。僕は教養的な美術芸術の関心が薄いので、「へーすごいなぁ」くらいの感想しかないのですが、それでもゴッホのパリ時代の画風の変遷を追えたのは良かったです。短期間で大きくタッチが変わるのは一年の密度が濃く、生き急いでいる感じすらありました。

今年は神戸ビエンナーレもあるから、それも楽しみです。
スポンサーサイト

「虞美人草」読了。


虞美人草虞美人草
(2012/09/27)
夏目 漱石

商品詳細を見る


1907年初出。夏目漱石が職業作家として執筆した第一作らしい。らしいって時点で学がないことがわかりますね。読後にいろんな書評を読むと、夏目文学の中では失敗作として評されているらしい。先入観なく読めてよかったです。
主な登場人物は、外交官を目指す豪胆な性格の宗近一、体が弱いこともあり人生を達観している哲学者の甲野欽吾、その妹の艶やかでプライドが高い女性甲野藤尾。藤尾と恋仲になりたいエリート学者の小野清三。そして、小野さんの許嫁である井上小夜子とその父孤堂。宗近くんの妹で甲野さんを好いている糸子。立身と結婚という転機を舞台にした小説です。
小説としては確かに冗長なところもあるけれど、悲劇としてのカタルシスを作るためにこれだけの構成作ったんじゃないだろうかと思いました。虞美人草の評価として「人物がステレオタイプすぎる」という点があがってましたが、僕はステレオタイプだったから登場人物の動きが素直だったと感じました。ドラマ化もしているみたいですが、ドラマ化もしやすい内容だとも思います。

夢十夜でも感じたことですが、この本もテーマとしては価値観の転換と新旧価値観の折り合いがあったのだと思います。新しい時代に見える藤尾や甲野母の価値観と、古い時代に見える小夜子や孤堂先生の価値観を、ニュートラルな立場の小野さんがどう考えるか、小野さんは明治の読者だったのかもしれないなぁと思いました。どちらが良い・悪いのものではなく、価値観の判断基準は宗近くんが与えてくれたのだと思います。

「小野さん、真面目だよ。---僕が君より平気なのは、---時々まじめになるからさ。---真面目になれるほど、自信力の出る事はない、真面目になれるほど、腰が据わる事はない。真面目になれるほど、精神の存在を自覚することはない。天地の前に自分が存在していると云う観念は、真面目になって始めて得られる自覚だ。」

「夢十夜」読了。


夢十夜夢十夜
(2012/09/27)
夏目 漱石

商品詳細を見る


1908年(明治41年)から新聞で連載されたそうです。百年前の小説なのか、、、。恥ずかしながら初読です。
夏目漱石は「私の個人主義」しか読んだことがないです。昔の文体なので、文を読むこと自体に苦労しそうな気がして、食指が動かなかったのが理由。たまたま別で読んでいる本で夢十夜の話が出ていたので興味が出て読みました。

夢十夜は書名の通り、10の短編(夢)で構成されていて、「こんな夢を見た」という書き出しで始まります。それぞれに登場人物も場面も、時代背景も違う短篇集です。

夢の話という体を取りつつ、当時の時代背景を考える内容も多いと思いました。第六夜では、「彫師が仁王を掘っている。彫師は、仁王は木の中に埋まっていて自分はそれを掘り出すだけといい、一人の男が庭の木を手当たり次第に彫ってみる。しかし、明治の世には既に仁王は埋まっていない」という話は、急激に西洋化していった明治時代の中で昔の美意識がなくなっていることを皮肉っているようにも読み取れます。第七夜の夜の闇の中進んでいく大きな船と、様々な立場の同乗者はこれから先の不安と不安な中でも歩みを止めてはいけないという訓話と読めます。

昔は文章を商品にするというのは、何かを世に問うこと、問いたい何かを寓話にして伝えるという役割が今よりももっともっと大きかったんだなぁと思いました。
そんなこんなで、今は虞美人草を読んでいます。草枕からのほうが良かったのか。
プロフィール

犬

Author:犬
ごゆるりと。

カウンター
最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
最近のトラックバック
カテゴリー
タグ

市況雑感 Evernote 書評 原付一人旅 iPhone キャリアカウンセリング Mac ライフログ kindle 

ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。